18歳以上なら、自分の戸籍の本籍地は、日本全国どこへでも変えることができる。
それが分籍とか転籍。
一般的には、あまり意味がないといわれているが、何らかの理由で親から離れたい人は、分籍届けを出すして、さらに転籍をするというのも一つの手。
分籍とは?
独身だと、基本的には自分の戸籍は親の戸籍と同じ。
本籍地も親の本籍地と同じ。
分籍届けを出すことで、親の戸籍から出ることができる。
ただし、法律的に、親と縁が切れるわけではないので、まあ、気分的なものではある。

分籍や転籍をしたからといって、相続などには関係ないです。
「親子の縁を切る」とかいう人がいるけど、日本では、法律的に「親子の縁は切れない」のです。
分籍届けを出すことのできる人

分籍届けを出して、新しい自分の戸籍を作れるのは
・18歳以上の未婚者
・もともとの戸籍の筆頭者及び配偶者以外の人
です。
(昔は20歳以上だったが成人が18歳以上と定められたので現在は18歳から分籍できる)
「18歳以上の未婚者」が分籍届けを出した場合、分籍届をだした後は、新しい戸籍の筆頭者になる。

分籍届けを出した後の新戸籍は、その人だけしか記載されない戸籍になります。
親の名前等は一切新しい戸籍に乗りません。
分籍をした後に結婚し、自身が筆頭者となった場合はこの戸籍がそのまま夫婦の戸籍になります。
元の戸籍の筆頭者やその配偶者は分籍できない。

「妻と夫は離婚しない限り、別々の戸籍は作れない」ということです。

代理人が分籍届けを出す場合、後で本人に電話等で照会が行われる場合があるそうです。
本籍地の住所は日本全国どこでもOK
本籍地になる住所は、実在する住所なら日本全国どこでも構わない。
皇居であろうと、東京都庁であろうと、現住所と違う場所であろうと、どこでもOK。
また、分籍前の本籍地で分籍することもできる。

日本全国、どこでも戸籍は移すことができるのです。
分籍届けの提出先
分籍届けの提出先は
123のどこでもよい。

分籍届けの提出先は
1.現在の本籍地の市区町村役所
2.分籍後の新たな本籍地の市区町村役所
3.現在の住所地(住民票上)の市区町村役所
のどこでもいいんだってさ。
提出された分籍届けは、関係する市町村に渡され、戸籍や住民票の訂正が行われる。
戸籍や住民票の訂正にはタイムラグが生じるころもある。
分籍に必要な書類等
分籍に必要な書類は
令和6(2024)年3月1日から、法務省の戸籍情報連携システムで戸籍内容を確認するため、戸籍全部事項証明(謄本)の添付は不要。

分籍の必要書類として、令和6(2024)年2月末までは基本的に戸籍謄本が必要でした。
が、令和6(2024)年3月1日からは戸籍謄本が必要なくなりました。
代理人が提出する場合、代理人の身分を証明する書類(運転免許証等)も必要になる。
分籍の注意
分籍した場合

親の戸籍には「どこに転籍したか」といった情報は乗りません。
分籍・転籍しても相続権などは消えません。
親を養う義務も消えません。
ただ、分籍すると元の戸籍(親の戸籍)には戻れなくなります。

親の戸籍に戻れなくても、あんまり問題ないよね…。

いざとなったら親を養う義務は残るけど、無理して同居したりする必要はないと思う。
自分が全部背負う必要もない。
役所とかから相談があっても、「施設入所の保証人に離れます」とか「手続きはします」とかでよい。
事情は市にはきちんと説明しておいた方が良いけど。
転籍とは?
転籍は、本籍地を移転すること。
転籍すると 転籍前の戸籍で除籍されている人は転籍後の戸籍謄本には記載されなくなる。
例えば、転籍前の「離婚」、「分籍」などの事項は記載されない。
分籍や転籍で毒親や親族から身を隠す
通常なら、同一戸籍(配偶者等)の人、直系尊属(父母や祖父母)または直系卑属(子や孫)なら、簡単に戸籍や戸籍の附票(住所の履歴が記載されている)を申請することができる。
分籍後転籍すると、親といえど親子関係を証明する書類が必要となるので、親が子供の戸籍や戸籍の附票を取ろうとしても親族関係が確認できる資料が必要になる。
転籍を何回か繰り返すと、その分、必要な親族関係が確認できる資料が必要になるので、手間やお金がかかる分、今の居場所を隠すことができる。

分籍すると、たとえ親でも戸籍や戸籍の附票(住所の履歴が記載されている)を申請するのに、親族関係が確認できる書類が必要になるのです。
分籍後に転籍を何度か繰り返すと、親族関係を確認するために必要な書類も複雑になるので、住所を追いにくくなるという効果があります。

+住民票や戸籍の附票の閲覧制限もかけておくとある程度安心できるよね。
分籍・転籍・住民票や戸籍の附票の閲覧制限をしても「絶対安心!」といえないところがちょっとお味噌だけど。
また、我が家の場合みたいに毒母を抱えて毒父から逃げようとしても、母親の介護などの諸手続きの必要もあって分籍もできない袋小路にはまる場合も。
毒親から逃げようと思ったら、「親は大切にしないといけないんだよ」という世間の声とか、「(自分の中の)親に対する仏心」とかは絶対に従っちゃダメ!

本日の教訓。
毒親は、一生変わらない!
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